ハルとロジャーが拠点としている小屋が火事に見舞われた時、3頭の野生のゾウが消火活動を行います。
長い鼻から水を吹きだし、火にかけていた。
ゾウは野火を非常にきらい、草が燃えていると、この方法でたんねんに消す習性がある。
本当にそんな習性があるとしても、このお話のように人間の小屋と近くの湖をせっせと往復して消火活動に当たるということはまずないかと思います。
生け捕りにしたゴリラやチンパンジーの物分りが良すぎるのも面白かったです。類人猿の知能の高さを示したかったのでしょうが、その振る舞いが幼い頃から人間に育てられたり、調教されてきた個体のそれになっています。昔のハリウッド映画にマスコットとして出てきたお猿さんみたいな描かれ方というと分かりやすいかもしれません。
もっとも野生動物がそうそうフレンドリーになることなどあるまいというのは大人になった今の考え方。当時は誠意をもって接すれば類人猿ほど頭の良い動物ならばすぐに打ち解けられると思ったものです。
◆ゴリラにはマウンテンゴリラとローランドゴリラの2種類がある。
◆マウンテンゴリラのオスの背中にはシルバーバックと呼ばれる銀色の筋がある。
◆食事をしない動物に無理やりエサを与えるボーリング・ガンという道具がある。
◆双頭のヘビを捕まえた時は弾力のあるテープで二つの頭を固定してやると股の部分が裂けない。
◆ヒョウに手を噛みつかれた時の対応。
ヒョウは、相手の手や足が、口から引きぬかれないように、用心している。まさかそれが、ぎゃくの方向へーーーつまり、のどの奥に押しこまれるとは思わない。そこで、手を引き抜くかわりに喉の奥に押し込めばヒョウを窒息させられる。
◆スピッティング・コブラという相手の目に向かって毒液を飛ばすヘビがいる。毒を目に受けてしまった時はミルクで洗うと良い。
これから先ヒョウに手を噛まれたり、コブラの毒を目に受けたりすることはおそらくないでしょう。この本から得られた知識も宝の持ち腐れとなりそうです。
でも、全然残念ではないです。