全部で6つの章からなっていて「獲物をとらえろ!」という章ではイヌワシの眼の良さやホッキョクグマの嗅覚の鋭さ、「子どもを育てろ!」という章ではカンガルーの赤ちゃんが生まれた時は3cmくらいの大きさしかないことやホトトギスはウグイスの巣を乗っ取ることなどが書かれています。
「世界びっくり情報」同様、情報量がかなり多いので、最後の「動物チャンピオン登場」と題された、長生きや大きさといったいろいろな分野でのナンバーワンを紹介する章あたりになると、やはり少し飽きてしまいました。
ちなみに背表紙にはこんなコピーが載っています。
理科ぎらい、動物ぎらいの子でも、これ1さつ読めば、きっと好きになれます。
そもそも動物嫌いの子はこの本を手に取らないでしょうし、誰かに買い与えられたとしても、最後まで楽しく読み通せるものなのかどうか。果たして「動物の超能力」を読んだことによって動物嫌いが解消されたという人はいたのでしょうか?
ただ、子どもの頃から懐疑的な目を向けていた記事もありました。
「馬を電気で直撃 デンキウナギ」というページには魚の調査でアマゾンへ行った高木三男という人が川を渡った時の体験談が載っています。
すると、現地人は近くから馬を五頭つれてきて、どっと川の中につき落としたのだ。馬はとたんにからだをふるわせ、高くいななき苦しみもがいて、次つぎに気絶してしまったではないか。
現地の人からは安全のために、あらかじめデンキウナギに電気を放出させてから川を渡るのだと説明されたそうです。
ピラニアが住んでいる川にヒトや動物が入ったところでたちまち骨にされてしまうようなことは滅多にないのと同じように、デンキウナギに感電するのもレアケースらしいという情報を既に持っていたので、体験談と言われても素直に「へえ」とはならず「わざわざそんな面倒臭いことするかなぁ」くらいに思っていました。大人的には、川を渡る度にいちいち5頭もの馬を気絶させるのは費用対効果が低過ぎると言いたくなります。
デンキウナギの実際のポテンシャルはいかほどのものなのだろうかとざっくり調べてみました。発電の仕組みや最高電圧が800ボルトといった情報は正確で、運が悪ければ人が死んでしまうこともあるようです。ただ、馬を囮にして川を渡るような方法があったのかどうかの確認はできませんでした。